母乳育児を円滑に行っていくには (スマホの方は、画面を横にしてご覧ください)

   多くのお母さんが口にして言われることは、
  「母乳は、赤ちゃんを産んだら自然に出てくるものと思っていました!」

 でも、実際は、なかなか思うように母乳が出てこず、ショックを受けられる事がとても多いです。

 そこで、母乳育児が少しでも円滑に進むように、ご自分でできるケアのポイントをお伝えします。

             


出産後、早期から母乳で育てるために

  ☆妊娠中からできること。

   ①ブラジャーは、妊娠早期より、ワイヤーがなく妊娠前よりも1~2サイズ上のものを着用します。

   ②妊娠8か月頃からは、入浴時にタオル等で乳輪や乳頭をていねいにこすり洗いをします。

   ③頻回なお腹の張りがなければ、乳頭乳輪の圧迫マッサージもしましょう。

    この時、乳首にやや痛みが出るかもしれません。圧迫の強さを痛すぎない程度に調節して行って    くださいね。

    特に陥没乳頭の方は、必ず行ってください。

   ④9~10か月に入りましたら、乳房のマッサージをします。

       *マッサージの仕方は、お近くの助産師にお尋ねください。

   ⑤食事は、脂質過多にならないように気を付けながら、お米や魚介類、豆類、お野菜もしっかり食     べましょう。

   ⑥体を冷やさないように気を付けてね。

   

  ☆出産後にすること

   ①赤ちゃんを母乳で育てたいということを、出産病院等のスタッフに伝えておきましょう。

   ①赤ちゃんの状態が良ければ、出産後早期から直接赤ちゃんに吸わせましょう。

    できれば、産後2時間以内に第1回目の授乳をします。

   ②その後も、哺乳瓶でミルクを与えることなく、頻回に母乳を吸わせましょう。

     (ただし、赤ちゃんの状態によってはミルク等の補足が必要になる場合もあります。)

   ③乳首が陥没等で直接吸ってもらえないときは、とりあえず保護器などを使ってでもいいので

    直接吸わせましょう。そして、徐々に保護器を外すようにしていきます。

   ④食事は、脂質過多にならないように気を付けながら、お米や魚介類、豆類、お野菜もしっかり食     べましょう。

   ⑤温かい水分摂取を心掛けます。

   ⑥それでも母乳が十分でない時は、産後できるだけ早期に助産院等の専門家のケアを受けましょう 

 

    


しこり等ができたときは

  ①しこりが出来た方向に赤ちゃんの顎、もしくは鼻がくるように抱きかかえ授乳します。

  ②吸ってもらってもしこりが取れないときは、搾乳をしてみましょう。

  ③それでも取れないときは、早めに助産院等の専門家のケアを受けましょう。

 

断乳・卒乳時

   赤ちゃんの意思で自然卒乳するのが理想的ですが、お母さんの年齢や体調等により、自然卒乳を     待たずに断乳することになることもあるでしょう。そのときも、できるだけお子様の気持ちを      考慮しながら、行ってくださいね。

  ☆断乳の時期

   ・お子様が、しっかりと独り歩きができている

   ・お子様の体調が良い

   ・春や秋など季節が穏やかな時

  ☆断乳時

   ・断乳する2~3週間ほど前から、 お子様に断乳することをお話ししておきましょう。

    1日1回程度で大丈夫です。この時、一時的に母乳に執着することがよくありますが、お子様が欲    しがるままに母乳を飲ませてあげてくだいね。

   ・断乳時は、しこりが無いことを確認してもらった方が安心です。

   ・断乳してみたが、お子様の泣きがひどい時や断乳した後体調を崩してしまった時、食欲がダウン     してしまった時などは、潔くあきらめて、断乳を中止しお乳を飲ませましょう。

    再トライは、1~2ヶ月後にすると良いでしょう。

   ・断乳後はしこりを残さないように、3日後、1週間後、3週間後と搾乳をします。

    心配な方は、助産院等の専門家のケアを受けましょう。